CRISIS/DIVIDER
- The time left behind to her is slight -
Creator notes

【-1:はじめに】
初めての方は、初めまして。C64/C65で会った事のある方は、こんにちわ。
歌って踊れるプログラマー「Douglas.Dourg.」です。
えー。まず。
CRISIS/DIVIDERを手に取って下さり、誠に有り難う御座います。
実際の所、ONION KNIGHTSとしては処女作です。
(幾つか計画は頓挫してますが)
私にゲーム開発に関するノウハウは、殆ど無いに等しいです。
無いなりにやる事はやったと思っています。
よろしければ、末永く遊んでやって下さい。

ここでは、開発の裏話も含めて色々と書きますが、興味のある方だけ見ちゃって下さい。
ちなみに、設定自体は後に書き加えられていったり修正されちゃったりするんで、ご了承を。
【-2:3つのバージョン】
実の所、CRISIS/DIVIDERは、2回ほど作り直しています。
1つ目は、世界観設定とかも全く異なった初期型CRISIS/DIVIDER。
余りものパスタプログラムに嫌気がさしたヤツです。
また、この作品はVisualC++を利用して作成していました。

2つ目は、就職以前までのバージョン。
世界観は1つ目のバージョンと同じでした。
大きな違いは開発環境をBorland C++Builderを移行していた点です。
C64テストバージョンに、隠しで収録したバージョンはコレに当たります。
BorlandC++BuilderからVisualC++へ移行した作品として、
神威(じるるんさん作/SITER SKAIN)が有名所ですが、
その逆は余り無いだろうなー(笑
Winny2がVC++からBC++Bに移行してますが。
丁度この頃、WinGLの次期バージョンのテスト版(0.12β)が配布された事もあって、
色々と試行錯誤していた時期でもありました。

そして3つ目が、世界観を一新させた現行のバージョン。
私の中でも神威の存在が余りにも大きく
神威と同じ様な現実路線ではとても太刀打ち出来ないと思い
前回のバージョンよりも更に昔の話として作っていた現行の世界観で、
初めから作り直そうと決断しました。
開発を始めたのがまだ20世紀(西暦2000年)の頃でしたから、
優に4年の月日が流れています。
内2〜3年は、仕事で全く手が着かず放置状態でした。
本格的な開発は、2002年の夏を過ぎてから。
その間に、3Dハードの普及に3Dを多用したゲームの出現等で、
再度やり直そうか思いました。
ただ、低スペックの環境で最高の体験をお届けしようと頑張ってきました。
開発当初よりも若干必要スペックは上がっていますが(笑)、
500MHz前後の2000年辺りに発売されたノートPCでも
十二分に動作すると思います。
【-3:CRISIS/DIVIDERの由来】
大元は、タイトーさんのRAY CRISISです。
とにかくCRISISと言う名だけは入れたいって事で、
2つほどタイトルを候補に挙げていました。
恐らく、ONION KNIGHTSの古くからの常連さん(ごく少数)はご存知かと思いますが、
・CRISIS DIVIDER
・DOUBLE CRISIS

の2つです。
実はこの時点で、N.E.T.とP.D.の基礎となるシステムは固まっていました。
その二重の危機って事で、DOUBLE CRISISです。
もう一つのCRISIS DIVIDERは、CRISISと被験者DIVIDERを
組み合わせただけの安直なモノ(笑)ですが
語呂が良かったので、後に/(スラッシュ)が入って決まっちゃいました。
【-4:世界観】
核となる技術DIVIDING-LINK SYSTEMですが、
入力デバイスとして、キーボード・マウスによる入力が主流で、
序でタブレット・トラックボール極一部に音声入力が在る位で、
大きな流れは殆ど変わっていません。
出力デバイスとしては、殆どがディスプレイによる出力です。
ただ、これらのデバイスだと、作業的には1クッション入るので
どう突き詰めても、身体の動き以上の事は出来ません。
これは、人間がコンピュータの仕様に合わせているからであり、
これを超えない事にはそれ以上の効率化は望めないでしょう。
そう考えると行き着く先は、人間が更にコンピュータに合わせるか、
コンピュータが人間に合わせるかです。
コンピュータが人間に合わせると言うのは、RAY FORCEで考えられていたので、
逆に、人間がコンピュータに合わせると言うコンセプトで出てきたシステムです。

ここで問題となってくるのが、もし精神データを破壊されたら?って所です。
当然の事ながらそのデータは不正データになり、肉体にフィードバックされた時に異常をきたします。
現時点では、完全に直結されている形になる為です
じゃぁ、誰が被験者になるのかが問題になります。
残念ながらマウス実験の様にはいきません。
閲覧されたい方は、以下の空白部分をドラッグし、反転させて下さい。
そこで目が付けられたのが、PCPと言う全てに於いて最高の人類を想像しようとする計画です。
※注:ここの章は、読んでいて結構気が滅入る部分や憤りを感じる部分があります。
ここで創られた子供達は遺伝子組み換えにより誕生しており、
まだ欠陥品が多く、ほぼ100%の確立で何かしらの欠点が存在します。
それでも秀でた部分のデータは収集できるので、ある一定期間は生かしておきます。
しかし、人間の遺伝子組み換えやクローンは、国際法に違反している行為です。
大半の実験体はある程度データが取得できたら、後は研究員達の玩具です。
ONION KNIGHTSの日記の方で一部公開していた文章は、ここの研究員達のモノです。
廃棄処分になる位なら、技術革新の役に立てもらおうと言う感じでしょうか。
ここら辺は、未だ存在する人種差別などを反映させました。

※以上
D.L.S.にハッキングしようとするNEO-DIVIDERとの戦いがメインになります。
余り詳しくは話せませんが、何故相手がNEO-DIVIDERと名乗っているのか
ここに行き着きます。
ここまで来たら、ある程度は予測がつくかもしれませんがー
【-5:PC-T4】
一応、今作の主人公であるPC-T4ですが、基本コンセプトは
(1)グラマーじゃなくスレンダー
(2)ポニーテール
(3)垂れ目
(4)しゃべられない
です。
(1)(2)は趣m(マテ)……じゃなくて、元々D.L.S.被験者の子供達は
必要最低限のエネルギーしか与えられていない為、
肉体的には余り発達していないとお考え下さい。
ポニテは……裏設定ありますけど、ここでは秘密。
(3)はPC-T4の無表情の中に、なにか優しさみたいなものを入れたいと思って垂れ目に。
(4)しゃべられないのは、何かしら欠陥点が欲しいと思ったからです。
と言うのも、PC-T4自身が、元々PCPの中で生み出された欠陥品だからです。
彼女の場合、テレパス能力に秀でる遺伝子を組み込まれた反面、
声帯に関する遺伝子に欠損が起こった為に、最終的に声を失います。
ですが、彼女はD.L.S.の方で良い成績が出ていたので、何とか生かされている所です。
ちなみに、PC-T4とは「PerfectChildren T-Series」の4世代目の事を意味します。
彼女の正式コードは「PC-T4-573」です。
よくよく考えてみたら、コナミ語呂な罠

【-6:CRISIS/DIVIDERの演出(BGM)】
ノリと画面との雰囲気を重視して作ったつもりです。

Dividers -DIVIDERz-[プレイヤーセレクト使用]
初っぱな悲鳴が入り、その後のノリとテンポはまさしくレイクラ(死
後半部分は、結構ショボーンな展開ですけど。そのまま、TAMAYO節に徹すれば良かった……。

狂気の発端 -The origin of Crazy-[1面道中使用]
曲・演出共にサイヴァリアリヴィジョンの冒頭のシーンです。
もう、見た瞬間「これだ!」みたいな(^・ω・^)♪
激しいのはこの曲のみで、後の曲は尽くローテンション。
ごめんなさい。全てサイヴァリアリヴィジョンが悪いんです(つ□T)

全ては混沌から生まれる -All births chaos.-[2面道中使用]
海と言う事で、波をイメージしました。
途中で4拍子(干潮)から7拍子(満潮)に切り替わるんですが、そこら辺がお気に入りです。
最初と最後辺りに入る波の音は、実はノイズだったりする。

表裏 -Front Reverse side-[2面道中使用]
森なので、少し柔らかめのストリングとピアノを重視しました。
後、目に付くのは……無いかも(´・ω・`)
一番自信のない曲だったり。

完全への幻想 -They looked at the illusion to completeness.-[3面道中使用]
このステージは、とにかく曲も道中の弾幕も熱いです。
ドラムパートもわざわざ55mapのPowerSetを持ってきてます。
途中でパートが切り替わるとほぼ同時に、回転系の敵が出てくる所は狙いました(笑

終末への序曲 -Prelude for finale.-]
月のイメージで今までとは全く趣の異なる崩壊感を醸し出そうとして、
アトランダムなサイン波に、アタックの遅いシンセと、
ブレイクビーツ(と言うらしい)を組み合わせました。
TF5のラストステージとはまた趣の異なった雰囲気になったと考えています。
3面に持って行くか凄く迷いましたが、最終的にはこの位置に。
実は音楽に詳しい(シンセ/トランス系)友人に視聴してもらった所、絶賛された曰く付きの曲です。

彷徨う子供達 -Roaming Sheep-[挿入面]
roamとは、彷徨うと言う意味。
D.L.S.のホストコンピュータから切断された状態の精神体の事を指します。
ダークな雰囲気を醸し出す為、低音域のピアノに重点を置きました。
でも作っている内に物足りなくなって、色々追加してしまいました。

クラックツール -Cracking toolz/Cracking toolz Ver.1.1-[ボス戦]
Ver.1.0で激しかったドラムパートが、Ver.1.1はちょっと控えめに。
高音域のピコピコ音の印象を強くする為、敢えて8パートループにしました。
……てのは大嘘でして、それ以上イメージが湧かなかったから(死

女神は微笑まない -Godess doesn't smile us.-[ラスボス戦]
元ネタは5年以上前の自作曲を全面的にパイプオルガンとストリングで再構成させた曲です。
一番まとまりがある様な……気がする。

二人の私 -TWinZ-[ラスボス戦2]
直訳すると「双子」。
これは裏設定に由来してまし……うわなにfdをqapすarwdるfやめろfhk;

【-7:CRISIS/DIVIDERの演出(画面)】
CRISIS/DIVIDERのコンセプトは以下の通り。
・256色(厳密には235色)と言う限られた色数で、どこまで頑張れるか?
・ダサイんだけど、なんかマッチする。
私的にデザインセンスとかは、余り無いと思っているので、
その中でもどこまでやっていけるかと言うある意味挑戦です。

実は色々な演出をする上で、いくつかポリシーと言うか自分の中で約束事を決めています。
・演出はめまぐるしく変える事。
1〜2秒以上の静止画はプレイヤーにもたつき感を生むのでNG。

・1つの演出は1〜2秒以内に収める事。
格好いい演出でも、何度も長い時間見れば飽きる。
・既存演出のそのまま流用は極力避け、独自のアレンジを加える事。
「パクリじゃん」とは言われたくないのと、流用先の開発者に対する
「こういうのもいいんじゃない?」風なアプローチも含めてデス。

まぁこんな感じで、自分自身に制約を掛けています。
何とか成功したんじゃないかとは思っています。
【-8:ゲームバランス】 ・通常ショットと特殊武器
 これについては、良い感じに調整できたと思っています。
 ショットメインの立ち回りを要求されるGenos-α。
 特殊武器をメインとする立ち回りを要求されるGenos-β。
 出来る限りムダ撃ちをしないよう心がける必要があるTracingLaser。
 敵配置をきっちり覚えて放つ必要があるTracingBomb。
   システム的に破綻しないかビクビクモノでしたが、何とかなりました。

・KeyEnemyが練り込み不足
 痛感しています。はい。
 本来なら、もっと深い所までやりたかったのですが、そこまで辿り着く前にアイディア切れ(´・ω・`)

・難易度の概念を考えていなかった
 難易度設定が後付なのがバレバレデスネ。
 難易度を決める要素が様々あるだけに、組み込むのが億劫になった……と(死
 弾速や弾数を変えると、今の微妙な弾幕がばらけちゃうんですよね。

【-9:一人はつらいよ】
えー、CRISIS/DIVIDERは、テストプレイをして下さった方以外、
ほぼ全てに於いて私Douglas.Dourg.のみで製作しました。
まーこれだけの規模(しかも初作品)になると、独り身は辛いですわ(苦笑)
びんぼうソフトの社長さんの凄さを改めて実感。

C65が終わって、グラフィッカーに神楽 佐凪様をお迎えして
エンディング画像のクオリティアップを目指しました。
まぁ、ゲーム部分は殆ど変わっていないので微妙と言えば微妙ですが。
【-10:CRISIS/DIVIDER(C66)を終えて】
一応、完成に至りました。
擬似加算半透明描画から、オリジナル描画処理による各種エフェクト等、
自分の中で考えていたモノを注ぎ込みました。
これ以上のモノを出せと言われても、256色制限では多分ムリ。
唯一心残りがあるとしたら、グラフィックとゲームバランスでしょうか。
OggVorbisに付いては、後々対応します。
○C/Dの3D化・次回作について
CRISIS/DIVIDERの3D化についてですが、余り考えていません。
いつかは3D化したいとは思っていますが。

次回作は、全面的にグラフィックを神楽さんにお願い……と言うか、
「プログラマー居ねー」と言う神楽さんの募集に答えたって形なんで、
次回作は私オリジナルでは無いと思います。
息抜き程度で何か突発的なモノは出すかもしれませんがー。

ちなみに、金を稼ぐ為に作ってません
「ならコミケで売るなよ」とか言われそうですが、
完売しても実質赤字です。はい。
実費と言う事でお願いします。

と言った所で、時間が時間Death。
それでは、またお会いしましょう。

Douglas.Dourg.
Copyright (c)2004-2006 Douglas.Dourg./ONION KNIGHTS
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